私がエステティシャンの道を志したのは、高校生の時でした。
その時から今日まで、ずっと拭えない違和感があります。 それは、この業界が世の中からどこか「甘く見られている」という現実です。
「勉強が苦手だから」「早く手に職をつけたいから」 そんな理由で選ばれやすい職業。
誰でも学校に入れ、誰でも資格を手にし卒業できる。
あるいは、お金さえ払って商材を購入すれば明日からエステティシャンとして名乗っても全く問題がない。
入り口が広いことは、一見、門戸が開かれているように見えます。 しかしその実態は、プロとしての専門性よりも、手軽な労働力として消費される側面が強くなってはいないでしょうか。
本来、エステティックとは究極の接客が必要なサービスであり、 人の肌、そして身体という「尊い生命」に触れる、非常に責任の重い仕事です。
解剖生理学に基づいた普遍的な理論、日本人の肌の特性を理解する深い知識。さらに心の状態や疲労、ストレスなど目に見えないトラブルを汲み取る力。 そして、季節の移ろいや歴史、伝統を重んじ、立ち居振る舞いに品格を宿す「教養」。 これらが揃って初めて、私たちは大切なお客様の心身をお預かりすることができます。
私は、エステティシャンを単なる「技術職」ではなく、一生をかけて探求する価値のある、誇り高い「専門職」へと引き上げたい。 この仕事の社会的地位を確立し、次世代が憧れる職業に変えていくこと。
それが、日本美容サロン経営研究所を設立した、私の揺るぎない使命です。
流行に惑わされず、本質を研鑽し続ける。 その先にこそ、真の「美」と、選ばれしプロフェッショナルとしての誇りがあると信じています。
エステティシャン
平賀さやか